背中グニャ…気になる子どもの姿勢
勉強しているときも、ご飯を食べているときも、子どもの「背中グニャ」な姿勢が気になったことはありませんか?
今回は子どもの姿勢の問題と、その改善方法について考えてみたいと思います。
良い姿勢と悪い姿勢の違い

幼児期、児童期は子どもたちが運動を好きになり、運動能力を伸ばすのに重要な期間です。
この大切な時期により良い運動指導ができるよう、
日々気合いを入れて運動指導を頑張っていますが、気合いを入れるとすっと背筋が伸びますね!
良い姿勢とは、骨盤が立って背筋がすっと伸び、見た目にも安定して立派に見える状態です。
反対に悪い姿勢は、骨盤が寝て猫背になり、不安定でだらしなく見えてしまいます。
学校現場で聞いた「二つの大きな問題」
養護教諭の先生方の研究会でお話ししたとき、こんな問題が指摘されました。
- ケガが増え、種類も変化している
1970年代から2000年ごろまでに、子どものケガは1.7倍に増加。特に幼児や小学生では顔や頭部のケガが多く、「転んでも手が出ない」子が増えているのです。 - 姿勢の悪さによる不調
腰痛・頭痛・肩こりを訴える子が増えています。これらの背景には、筋力不足だけでなく精神的・心理的要素も関係しています。
背筋力不足が深刻化

体力低下の中でも特に深刻なのが背筋力の不足です。
朝礼で立っていられない、机に向かうとすぐに背中が丸まる子が増えています。
かつては体力テストに「背筋力測定」がありましたが、今では腰を痛める子が続出し、項目から消えてしまいました。
改善には、家庭での雑巾がけが効果的です。
ポイントは、膝をつかず腰を高く上げて行うこと。これで自然に背筋力が鍛えられます。
姿勢は「心の構え」でもある
しかし、姿勢は筋力だけの問題ではありません。
「面倒くさい」「疲れる」と思って取り組むと、すぐに姿勢が崩れます。
逆に「よし、やってやるぞ!」という気持ちで取り組むと、同じ作業でも姿勢が安定し、力強さが生まれます。
つまり姿勢とは、作業や他の人や社会などの環境に対する心の構えであると考えることもできます。
姿勢が良いということは、取り組んでいる物事や相手に対して前向きな気持ちを持っている心の現れ、とも言うことができるでしょう。
褒め言葉が姿勢を変える

スポーツや武道の基本は構えである、ということがよく言われますし、
姿勢を良くすると勉強ができるようになる、字がうまく書ける、などと昔からよく言われてきました。
ある有名な数学者も「数学の基本は姿勢である」と述べています。
「立派な姿勢だね!」とほめられると子どもは背骨をすっと伸ばして、その姿勢を保とうとします。
「認められてうれしい」、「頑張りたい」と思う気持ちが背筋力を鍛えるとともに心を磨くことにもつながってきます。
まとめ
✅背中グニャの原因は筋力不足+心の構え
✅改善には家庭でできる雑巾がけが効果的
✅褒め言葉が姿勢と心を伸ばす
雑巾がけと温かい声かけで、子どもの心と体の背骨をまっすぐに伸ばしていきましょう。

