運動指導の質を高めるために~指導者の資質を磨く4つの力~

運動
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「どのようなことを学べば子どもへの指導が上手くなりますか?」
各地で運動指導や体育の授業をしていると、よくこう尋ねられます。

そのような時には、指導の質をどのように高めればよいのか、具体的な方法をお伝えしています。

この記事では、その運動指導の質を高めるための基本的な考え方を示します。

子どもたちのために運動指導に携わり、日々尽力している指導者の皆さまの資質向上に役立てていただけましたら幸いです😊

運動指導の質を高めるには、指導者の資質を磨くことから

運動教室やスクールに通う子ども、そして通わせている保護者の満足度を上げるには、運動指導そのものの質を高めることが欠かせません。

そして、そのためには指導者の資質を向上させていくことが必要です。

そこで、以下に指導者の資質についての考え方を示します。

指導者の資質

育てる資質

ここでは指導者の資質を階層的に整理して考えてみましょう。

それは、
土台となる第一の段階に「感受性」
その上の第二の段階に「理性・知性」
そして頂点の第三の段階に「創造性」が位置するというものです。

運動指導の場面における各々の能力について以下のように考えてみましょう。

感受性:外界の刺激や印象を感じ取ることができる能力

運動指導の場面では、相手が何を思いどう感じているのか、周りはどう見ているのか、などから情報や雰囲気を感じ取り、状況を把握する力です。

運動指導者は子どもの心に敏感でなければなりません。

子どもからどのように見られているか、子どもはどのように感じているか、感受性豊かに受信できるようになりましょう。

理性:感情に走らず道理に基づいて考え、判断する能力

運動指導においては、起きた出来事にどう対応するか、子どもにどのような言葉かけをするのか、ということに大きく影響する力です。

理性をコントロールできない大人は子どもに尊敬されないといわれます。

理性をコントロールした上で、“熱さ”と“冷静さ”を使い分け、物事に対応できるようにしましょう。

知性:物事を知り、考え、判断する能力

運動指導の際、学んだ知識をいかに上手に子どもたちに伝えられるか、意味の深い説明の仕方ができるか、ということに大きく関わる力です。

「学ぶことをやめたら、教えることをやめなければならない」という名言があります。

運動指導者は自らが学び続け、知性を磨き続けるという意思を持ちましょう。

創造性:新奇で独自かつ生産的な発想を考え出す能力

運動指導をどのように組み立て進めていくか、どのような考えでその時間や空間を創り上げていくか、といった時に発揮される力です。

科学的な知見を持って指導にあたり、子どもたちと共にその場をつくり、同じ時間と空間を共有しましょう。

手を取り合う

まとめ

このように指導者の資質を階層的に整理して考えることによって、それを向上させるための具体的な方法が浮かびあがってくるでしょう。

 子どもたちに接して言葉をかける時にも、説明や指示の仕方を工夫したり運動刺激の与え方を検討したりする際にも、指導者の資質が問われます。

感受性豊かに子どもの前に立ち、

理性を持って言葉を発し、

知性的に説明し、

創造的に指導を展開できるようにしましょう。

そのような資質の向上は、運動指導全体の質を高めることにつながります。

指導の質は、テクニックやメニューの巧みさだけで決まるものではありません。
指導者自身の「あり方」――すなわち、感受性・理性・知性・創造性という4つの資質が、
子どもたちの成長を支える土台となります。

私たちの内にある「感受性・理性・知性・創造性」は、お互いに影響し合っています。

これらの力を意識的に磨いていくことが、結果として運動指導の質を高めることへとつながります。

次回は、その第一歩として「感受性」を取り上げ、子どもたちとの関わりをより深めるための視点を探っていきましょう。

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