子どもに運動を教えるとき、
動きをきちんと「観る」ことができるか。
そして、その動きの中に意味を見出せるか。
――これは、運動指導の現場で欠かせない能力です✨
では、どうすれば「動きを観る力」を育てられるのでしょうか。
動きを観る力が求められる理由
その運動にどんな能力が必要なのかを理解し、
子どもの動きを正しく観ることができれば、
的確なトレーニングを処方できるようになります💡
しかし実際のところ、「動きを観ることができる指導者」は少ないのが現実です。
日本では、「動きを観るための授業」はほとんど存在せず、
その重要性もあまり浸透していません。

マイネルの言葉:動きを見分ける力
1960年にドイツのマイネルが著した『スポーツ運動学』には、
次のように書かれています📕
「音楽の教師が正しく音を聴き分けられるように、
体育の教師は正しく動きを見分けられなければならない」
動きを見分けることができて、はじめて
「動きを教える」ことも「修正する」ことも可能になるのです。
動きを観るための8つの視点
マイネルは、動きを観るための視点として次の8項目を挙げています。
- 運動の曲面構造
- 運動リズム
- 運動伝導
- 流動
- 運動の弾性
- 運動の先取り
- 運動の正確さ
- 運動の調和
これらの観点から動きを捉えることで、
運動の「意味」や「質」が見えてくるのです✅

指導者に必要なのは「観察」と「共感」
現場では、
「なんでできないんだ!」と子どもを叱る指導者を、
今でも見かけます😣
そんなとき、私は思います。
「何でできないかを、何で教えられないんだ」と。
不適切な言葉かけは、子どもの心に深い傷を残すこともあります。
指導者は、すべての子どもを自分の子のように見つめ、
愛情と観察をもって指導してほしいものです💓
「動きを観る指導者」を増やすために
これからの時代、
「動きを観ることができる運動指導者」が増えることを願っています✨
そして、
「動きを観るための教育」そのものが体系化され、
全国に広がっていくことを望みます😊
スポーツの「楽しみ方」を教えられる人へ
スポーツや勉強の「楽しさ」を教えるのではなく、
楽しみ方を教えられる指導者が増えてほしい。
これは子育てにも通じる考え方です。
「生きる力をつけてあげるのではなく、
生きる力のつけ方を教えるのだ。」
人間は「動く物」と書いて動物。
動きを失えば、ただの「物」になってしまいます。
だからこそ、
動きを観ることのできる指導者の存在が、
人の成長にとって欠かせないのです🌱

まとめ
動きを観る力とは、
目で観るだけでなく、心で「感じ取る」力でもあります。
その力を育むことが、
子どもの成長を支え、
未来のスポーツ文化を豊かにしていくことでしょう✨
