子どもからの質問「運動って何のため?」
運動指導をしていると、子どもから
👦「運動って何のためにするの?」
と聞かれることがあります。
「身体を鍛えるため」「健康のため」「技術を身につけるため」――
いろいろな答え方ができますが、私はいつもこう答えています。
👉 「脳を発達させるためだよ」
実はこの答えこそ、運動の本質に近いのです💡
脳の可塑性とは?

近年、脳科学の研究で注目されているのが 「脳の可塑性」 です。
脳は経験によって、機能や構造を変化させていくことができます。
運動という経験を通して、脳には新しい神経回路がつながっていくのです。
イメージするなら、脳の中に新しい「線路」と「駅」が増えていき、
たくさんの駅同士がつながるようなもの。
カナダの心理学者 ドナルド・ヘッブ は1949年に
「よく使われる神経回路は強化され、使われない回路は弱まる」
という ヘッブの法則 を提唱しました。
この考え方が、脳の可塑性研究の基本になっています。
「自動モード」に要注意!
しかし、ただ何も考えずに動くだけでは脳は活性化しません。
例えば、毎日同じ体操を繰り返していると、
いつの間にか「自動モード」で身体が動くようになります。
すると、脳はいつも同じ線路ばかりを走ることになり、
新しい回路がつくられず、動きが 固定化 してしまいます😵
新しい線路をつくる工夫

では、どうすれば脳を活性化できるのでしょうか?
実は ちょっとした工夫 でOKです!
運動指導での工夫
私は指導の現場で、こんな工夫をしています。
- 練習ごとに身体を意識させるポイントを変える
- 器具を置く場所や集合場所を変える
- 右脚からのスタートを、あえて左脚からにしてみる
こうした小さな変化で、脳は新しい線路をつくり出します✨
ご家庭でできる工夫
ご家庭でも同じように応用できます。
- 家具の位置を変えてみる
- 食事の時に座る席を入れ替える
- 歯磨きをあえてゆっくりやってみる
日常の中の「小さな変化」が、子どもの脳に大きな刺激を与えるのです😊
まとめ

子どもの運動は、身体を鍛えるだけでなく、
脳を発達させる重要な体験 です。
ただし、同じ運動を繰り返すだけでは、脳は固定化してしまいます。
大切なのは、常に少しずつ環境や意識を変えて、
新しい神経回路をつくる工夫をすること😊
今日の夕食では、ぜひ家族で「席替え」をしてみてください🍴
それだけでも、子どもの脳に新しい風が吹き込みますよ✨