「マラソン大会、行きたくない」
「どうせビリだし、走るのきらい」
寒くなってくると、学校で持久走の練習が始まります。
それと一緒に、こんな言葉を聞く家庭も増えてきます。
- 持久走大会は毎年うしろのほう
- 練習でも、走り出してすぐに歩いてしまう
- 「一緒に走ろう」と誘っても嫌がる
こんにちは、しゅんたろうです😊
運動指導者として25年以上、のべ20万人以上の子どもたちを指導してきました。
3人の子どもを育てる父でもあります。
先に結論をお伝えします。
持久走が苦手な子の多くは、体力より先に「気持ち」が乗っていません。
だから、走る量を増やしても、フォームを教えても、なかなか変わらないのです。
この記事では、苦手な子に共通する特徴と、指導の現場で実際に効いた方法をお伝えします。
そのうえで、親だからこそできる3つのことをまとめました。
大会までの練習を、親子でぶつかる時間にしないためのヒントになれば嬉しいです。

持久走が苦手な子の共通点
持久走が苦手な子を見ていると、はっきりした共通点があります。
普段から外遊びをしない
まず多いのが、普段から外遊びやスポーツをしていない子です。
走る経験そのものが少ないので、長く走ることに慣れていません。
能力の差というより、経験の量の差です。
そもそも走りたい気持ちが少ない
もうひとつは、最初から「やりたい」という気持ちが少ないことです。
スタートラインに立った時点で、もう気持ちが後ろを向いています。
最初から遅く、すぐに歩く
ここが、一番お伝えしたいところです。
持久走のコツを調べると、「最初に飛ばしすぎて、後半にバテる」という話がよく出てきます。
だからペース配分が大事、という流れです。
でも、苦手な子を実際に見ていると、様子がまったく違います。
最初から遅いのです。
人と競う気持ちもありません。
そして、すぐに歩いてしまいます。
気持ちが乗っていないから、走りも乗っていないのです。
フォームより先に気持ちを動かす
飛ばしすぎてバテる子には、ペース配分の話が役に立ちます。
でも、最初から歩いてしまう子に「一定のペースで」と言っても、守るペースがそもそもありません。
苦手な子に必要なのは、走り方の技術より、走ってみようと思える気持ちです。
これは持久走に限った話ではありません。
子どもがすぐ「疲れた」と言うのも、多くは体力ではなく気持ちの問題です。
そのことは、こちらの記事で詳しく書きました。
👉 あわせて読みたい:子どもがすぐ「疲れた」と言う|運動指導者が教える体力ではない本当の理由
フォームは教えなくていい
持久走のコツを調べると、腕の振り方や姿勢の話がたくさん出てきます。
でも私は、子どもにフォームのことは言いません。
むしろ、フォームは固めないほうがいいと考えています。
身体の使い方は、一人ひとり違います。
その子に合った走り方が、それぞれにあるのです。
子どものうちは特に、フォームのことは言わずに、自由に走らせてください。
親ができる3つのこと
では、どうすれば気持ちが動くのか。
指導の現場で実際に効いたことをもとに、家庭でできる形にしてお伝えします。
① 走る時間にイベントを入れる
小学1〜6年生の、5分ほどの持久走の授業での話です。
私が現場でやってよかったのは、グラウンドを走っている途中に「イベント」を入れることでした。
入れたのは、こんなゾーンです。
- 応援ゾーン:そこを通ると、仲間が拍手してくれる
- ハイタッチゾーン:通りながらハイタッチをする
- 給水ゾーン:自分の水筒の水を途中で飲める。本物のマラソン大会のような給水を体験できる
- エネルギー補給ゾーン:マラソン大会の補給所をまねして、補給するふりをする
ただ走るだけの時と比べて、楽しそうに走る子がたくさんいました。
イベントがいくつもあると、時間が過ぎるのが早く感じたようです。
途中で歩かずに、走り続ける子が多くなりました。
同じ5分、同じグラウンドです。
変わったのは、その時間が「ただしんどいもの」から「あっという間の5分」になったことでした。

家庭で練習するなら、この形をそのまま使えます。
公園を走るなら、1周のどこかに水筒を置いて「給水ポイント」にする。
ゴールの手前に家族が立って、通るたびに拍手する。
そこでハイタッチを加えると、さらに盛り上がります。
これだけで、同じ1周がイベントのあるコースに変わります✨
② 親が一緒に楽しく走る
「走ってきなさい」と言って、親はベンチで待っている。
これでは、子どもの気持ちはなかなか動きません。
私が親御さんにお願いしたいのは、一緒に楽しく走ることです。
速く走る必要はありません。
親が楽しそうに走っている姿を見せることが、何よりの練習になります。
走ることは楽しいことだと、背中で語ってほしいのです。
子どもは、大人が本当に楽しんでいるかどうかをよく見ています。
③ 走ることを罰にしない
これだけは、やめてほしいことがあります。
長く走ることを、罰ゲームにしないでください。
「約束を守れなかったら、公園を1周走ってきなさい」
「負けたほうは、もう1周」
冗談のつもりでも、子どもの中には「走る=嫌なもの」という刷り込みが残ります。
運動を罰に使うと、運動そのものが嫌なものになっていきます。
持久走が苦手な子にとって、これは一番の遠回りです。
親ができる3つのこと
① 走る時間にイベントを入れる(応援・ハイタッチ・給水)
② 親が一緒に楽しく走る
③ 走ることを罰にしない
よくある質問
Q1. 大会までの間、毎日走らせたほうがいいですか?
回数より先に、走る時間を嫌なものにしないことを考えてください。
気持ちが乗っていないまま毎日走らせると、走ること自体が「やらされるもの」になっていきます。
楽しさは、次につながります。
楽しい鬼ごっこをした後は、「あと100回やりたい」「もう終わり?」「毎日やりたい」という声をよくもらいます。
回数を決めるなら、親子で楽しく走れる日数にしてください。
Q2. 大会まで時間がありません。今からでも意味はありますか?
あります。
記録を大きく縮めるには、時間が足りないかもしれません。
でも、「走るのがちょっと楽しかった」という記憶は、数回の練習でも作れます。
今年の大会を「嫌な日」で終わらせなければ、来年につながります。
Q3. 外遊びをほとんどしない子です。何から始めればいいですか?
走ることを「練習」にしないところから始めてください。
持久走が苦手な子は、走る経験そのものが少ないことが多いからです。
鬼ごっこのように、走ること自体が目的ではない遊びの中で、走る時間を増やしていきます。
夢中で走り回る鬼ごっこは、それだけで立派な有酸素運動です。
子どもの時期の脳の発達にとっても、とても大切な刺激になります。

親子で走るのが難しい時は
平日は仕事で、一緒に走る時間が取れない。
親子だと、どうしても言い合いになってしまう。
そんな時は、家族以外の大人に頼るのもひとつの方法です。
スポーツ家庭教師ファーストは、かけっこだけでなく長距離の対策にも対応しています。
公式サイトでも「持久走大会・マラソン大会に向けて、持久力UPの対策は早めに始めるのがおススメ」と案内されています。
その子の苦手に合わせて教えてもらえるのは、マンツーマンならではです。
体験レッスンは2,000円(税込)です(通常は1時間4,950円〜)。
体験を申し込む時は、「フォームより、楽しく走れるようにしてほしい」と伝えておくのがおすすめです。
ただ、コーチに任せれば解決するわけではありません。
家で「走る=罰」になっていれば、せっかくの練習も打ち消されてしまいます。
この記事の3つは、コーチにお願いする場合でも続けてください。
まとめ|走る量より走る時間を楽しく
- 持久走が苦手な子は、最初から遅く、すぐに歩いてしまうことが多い
- 原因は体力より先に「気持ち」。気持ちが乗っていないと走りも乗らない
- 子どものうちはフォームを固めず、自由に走らせる
- 走る途中に応援・ハイタッチ・給水などのイベントを入れると、走り続ける子が増える
- 親が一緒に楽しく走り、走ることは楽しいと背中で見せる
- 走ることを罰ゲームにしない
大会が近づくと、つい「もっと練習しなさい」と言いたくなりますよね💦
でも、苦手な子にいま一番必要なのは、走る量ではありません。
まずは親が、楽しそうに走る姿を見せてください。
運動が苦手な子が運動を好きになるための環境づくりは、こちらでも詳しく書いています。
👉 あわせて読みたい:運動が苦手な子が運動を好きになる5つの環境|運動指導者が解説
今年の持久走大会が、お子さんにとって少しでも「嫌じゃない日」になりますように😊
