「側転をすると、片ひざをついてしまう」
「足が上がらず、横に転がるだけになる」
子どもの側転を見て、こんなふうに気になっている方も多いと思います。
- 片ひざをついて着地する
- 足が上がらず、腰が曲がる
- 手をつく場所がバラバラ
- まっすぐ進まず、曲がってしまう
こんにちは、しゅんたろうです😊
運動指導者として25年以上、のべ20万人以上の子どもたちを指導してきました。
3人の子どもを育てる父でもあります。
先に結論から。
側転のつまずきは、形を言葉で直すより、身体の感触をつくるほうが早く変わります。
たとえば片ひざで着地してしまう子。
その場で足踏みをして、足の裏の感触を確かめるだけで、年長さんや小学校低学年なら一回で変わる子も多いのです。
この記事では、つまずき別の練習と、家で練習するときの注意をお伝えします。

側転ができない子のつまずき4つ
側転ができない子を見ていると、つまずき方はおもに4つです。
① 片ひざをついて着地する
いちばん多いのが、これです。
手をついたあと、両足ではなく片ひざで着地してしまいます。
② 足が上がらず腰が曲がる
これも多いつまずきです。
足が上がらないまま、腰が曲がって横に転がるような動きになります。
③ 手をつく場所が決まらない
幼児に多いのが、これ。
手をつく場所が毎回バラバラだったり、片手しかつかなかったりします。
④ まっすぐ進まず曲がる
少しできるようになった頃に多いつまずきです。
見ていると、手がズレてついてしまう子がたくさんいます。
「逆さまが怖い」子は少ない
側転というと、「逆さまになるのが怖いのでは」と思われがちです。
でも指導の現場では、逆さまを怖がる子はあまりいません。
「しっかり足で着地して」が届かない理由
片ひざをつく子には、「しっかり足で着地して」と言いたくなります。
でも子どもは、どうすれば足で着地できるのか、イメージが持てません。
着地の形ばかりに意識が向いて、かえって動きがぎこちなくなることもあります。
片ひざ着地には足裏の感触を
私が実際の指導でやっている方法です。
お父さんお母さんが、家でやっても大丈夫です。
① 脚を開いて「タン、タン」と足踏み
その場で脚を開いて立ち、左右交互に「タン、タン」と足踏みをします。
足の裏に来る感触を、本人にしっかり確かめてもらいましょう。
②「その感触が来るように着地しよう」
そのあと側転をする前に、こう声をかけます。
「さっきの『タン、タン』の感触が来るように、着地しよう」
年長さんや小学校低学年の子なら、これで一回で変わる子も多いです。
③「ト・トン・タン・タン」の音をつくる
側転では、手→手→足→足の順に床に着きます。
その順番を「どこに手をついて、どこに足をついて」と考えさせるのではありません。
こう伝えます。
「手と足で、『ト・トン・タン・タン』の音をつくろう」
声をかけて説明しながら、大人が見本を見せてあげてください。
音をつくろうとすると、手と足の順番が自然にそろってきます。
感覚をつくろうとすることで、運動のほうができてくるのです。
足が上がらない子は伸びの感触を
立ったまま開脚して腰の伸びを感じる
足が上がらない子、腰が曲がる子には、まずその場で立ったまま脚を開いてもらいます。
そのうえで、こんな声かけを。
「腰が伸びている感触を、確かめて感じてみよう」
「逆さまになったときに、その伸びている感触が来るようにしよう」
側転ゴム越え遊び
教室では、グループでゴムを使った「側転ゴム越え遊び」もしています。
2人でゴムを持ち、側転で足がゴムの高さまで上がれば越えられる、という遊びです。
最初はおへそぐらいの高さから始めて、少しずつ高くしていきます。
ただしこれは、ある程度側転ができてきた子が、足を伸ばすための練習です。
まだ側転のやり方がわからない子には向いていません。
家でやるときは、広さにも注意してください。

手をつく場所が決まらない子には
細いマットを「川」にする
手をつく場所が決まらない幼児には、細いマットなどの目標物を置きます。
それを「川」に見立てて、川に手をつき、足はとび越える遊びです。
ポイントは、「川をとび越える」という課題があること。
手をどこにつくかを考えさせるのではなく、とび越える遊びにするのがコツです。
まっすぐ進まない子は線を目標に
少しできるようになって、まっすぐ進まず曲がってしまう子には、マットの線などの目標に手をつくようにさせます。
曲がってしまう子は、手のつく位置がズレていることが多いからです。
まず手がまっすぐつけるようになったら、次は着地もまっすぐになるようにしていきます。
手と着地がそろうと、曲がらない側転になってきます。
家でできる練習
幼児からできる
側転は、幼児から練習できる技です。
最初は布団で・広い場所で
最初は、布団の上で練習しましょう。
そして何より大事なのは広さです。
足を大きく回すので、壁や家具などに足が当たらない、広い場所を選んでください。
広い場所のほうが、子どもも心理的にのびのび動けます。
つまずき別の練習
① 片ひざ着地→脚を開いて「タン、タン」→その感触が来るように着地
② 手と足で「ト・トン・タン・タン」の音をつくる
③ 足が上がらない→立ったまま開脚して腰の伸びを感じる
④ 手をつく場所が決まらない→細いマットの「川」に手をつく
⑤ 曲がる→線を目標に手をつき、着地もまっすぐに
親にお願いしたいこと
がっかりした雰囲気を出さない
できなかったときに、親ががっかりした雰囲気を出すのはNGです。
ため息をつく。
残念そうな顔をする。
子どもは、親のそういう空気をすぐに感じとります。
これは側転に限らず、どんな運動でも同じです。
回ったあとは感じ方を聞く
回ったあとは、「どうだった?」と感じ方を聞いてみてください。
「右と左では、どっちが先に着いた?」
「今のと前のとで、どこが違う?」
答えが合っているかどうかは、気にしなくて大丈夫です。
自分の身体の感じに耳を傾ける習慣が、次の1回を変えていきます。
前転や後転でも、同じように感覚を先につくる方法をお伝えしています。
👉 あわせて読みたい:でんぐり返しができない子の原因と練習法|背中をぶつけない回り方
よくある質問
Q1. 逆さまを怖がらないか心配です
逆さまになること自体を怖がる子は、実はあまりいません。
つまずきの多くは、着地や足の伸び、手のつき方にあります。
まずは布団の上で、足踏みの「タン、タン」から始めてみてください。
Q2. 何歳から練習できますか?
幼児でも練習できます。
幼児は手をつく場所が決まらない子が多いので、細いマットなどの「川」に手をつく遊びから始めるのがおすすめです。
Q3. ゴム越え遊びは、いつから始めればいいですか?
ある程度側転ができるようになってからです。
足を伸ばすための練習なので、まだやり方がわからないうちは向いていません。
始めるときは、おへそぐらいの低い高さからにしてください。

親子で練習するのが難しい時は
スポーツ家庭教師ファーストは、体育・運動全般のマンツーマン指導を行っています。
体験レッスンは2,000円(税込)です(通常は1時間4,950円〜)。
体験を申し込む時は、「着地のしかたから見てほしい」と伝えておくのがおすすめです。
まとめ|形より感触をつくる
- つまずきは、片ひざ着地・足が上がらない・手の場所が決まらない・曲がるの4つ
- 逆さまを怖がる子は少ない
- 片ひざ着地は、脚を開いて「タン、タン」と足踏みし、その感触が来るように着地。年長〜低学年なら一回で変わる子も多い
- 手と足で「ト・トン・タン・タン」の音をつくる
- 足が上がらない子は、立ったまま開脚して腰の伸びを感じる
- 最初は布団で。足が物に当たらない広い場所を選ぶ
- できないときに、がっかりした雰囲気を出さない
側転ができないと、つい「しっかり足で着地して」「足を伸ばして」と言いたくなりますよね💦
でも、言葉で形を伝えるだけでは、子どもはどう動けばいいのかわかりません。
形を言う前に、足の裏や腰の感触を先につくってあげてください。
側転の基礎は、倒立とも言えます。
側転とあわせて、倒立の練習もぜひ大切にしてください。
後転でも、感覚を先につくる方法をお伝えしています。
👉 あわせて読みたい:後転ができない子の原因と練習法|手で押す感覚をつくるコツ
「タン、タン」と両足で着地できたときのうれしそうな顔を、ぜひ一緒に見てあげてください😊
