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子どもがすぐ「疲れた」と言う|運動指導者が教える体力ではない本当の理由

公園で座り込む子ども 子育て

「ちょっと歩いただけで、すぐ疲れたって言うんです」
「うちの子、体力がないのかもしれません」

そんな心配をされている方は、少なくないと思います。

こんな場面はありませんか?

  • 公園に着いて10分で「もう帰りたい」と言う
  • 少し歩くとすぐに座り込んでしまう
  • 習い事の途中で「疲れた」と動かなくなる

こんにちは、しゅんたろうです😊
運動指導者として25年以上、のべ20万人以上の子どもたちを指導してきました。
3人の子どもを育てる父でもあります。

先に結論をお伝えします。

子どもが言う「疲れた」は、体力不足とは限りません。

インターネットで調べると、自律神経や発達の話が出てきて、不安になった方もいるかもしれません。

でも現場で毎日子どもを見ている立場から言うと、もっと単純な理由であることのほうが多いのです。

公園で座り込む子ども

「疲れた」は「飽きた」かもしれません

指導の現場で、私はこう感じています。

子どもの「疲れた」は、「飽きた」と置き換えられることがよくあります。

本当に身体が限界なら、環境を変えても動けません。

でも実際はどうでしょうか。

内容を変えた瞬間、さっきまで座り込んでいた子が、また走り出す。
これは現場で何度も起きることです。

試してみてほしいこと

「疲れた」と言われた時、休ませる前に一度だけやってみてください。

やることを変えてみるのです。

同じ場所で違う遊びに切り替える。
ルールを一つ足してみる。
誰かと競う形にしてみる。

それで動き出すなら、身体は疲れていません。

意識したいのは適正な負荷です

やることを変える時、ひとつ物差しがあります。

「もう少しでできそう。でも少しだけできない」

この状態を作ってあげてください。

簡単すぎると、すぐに飽きます。
難しすぎると、やる前に諦めます。

そのあいだの、ほんの少しだけ届かないところ。
そこに子どもは夢中になります。

跳び箱なら、あと一段。
的当てなら、あと一歩下がる。

ちょうどいい難しさは、体力よりずっと強く子どもを動かします。

もちろん、本当に疲れている時もあります。
その時は変えても動きません。だから見分けがつきます。

疲れやすい子に共通していること

疲れやすい子、飽きやすい子を見ていると、気づくことがあります。

姿勢が悪い子が、とても多いのです。

背中が丸く、身体の軸がはっきりしない。
立っているだけでしんどそうに見えます。

ここで「じゃあ筋トレをさせよう」とはなりません。

姿勢は気持ちの表れでもあります

後ろ向きな気持ちは、そのまま姿勢に出ます。

やる気が出ない。
面白くない。
早く終わらないかな。

そう思っている時、人の背中は丸くなります。大人も同じです。

逆に、夢中になっている子の姿勢を見てください。
誰も注意していないのに、背中が伸びています。

姿勢が悪いから疲れるのか、気持ちが向いていないから姿勢が崩れるのか。

現場で見ている限り、後者であることのほうが多いと感じます。

外を歩く子どもたち

体力の問題より気持ちの問題

はっきり書きます。

すぐ疲れると言う子の多くは、体力ではなく気持ちの問題です。

証拠があります。

私が内容を工夫して、子どもが夢中になれる形にすると、さっきまで疲れたと言っていた子が、いつまででも動いているのです。

体力が一晩で増えたわけではありません。
変わったのは、気持ちのほうです。

だから私はまず環境を変えます

疲れたと言う子に、私は「頑張れ」とは言いません。
体力をつけさせようともしません。

やるのは、自分から動きたくなる環境を整えることです。

そしてもう一つ、大事にしていることがあります。

私自身も、一緒に楽しむこと。

外から「やりなさい」と言うのではなく、自分もその世界に入ってしまう。
子どもは、大人が本気で楽しんでいるかどうかを見抜きます。

こちらが面白がっていれば、子どもは勝手に動き出します。

童心に帰ってみてください

環境を工夫すると言うと、難しく聞こえるかもしれません。

でも、そんなに構えなくて大丈夫です。

子どもの世界に入り込んでみてください。

自分が子どもの頃、何に夢中になっていたか。
どんな遊びなら、時間を忘れて没頭できたか。

その気持ちを思い出すと、工夫は自然と出てきます。

大人の目線で「子どものためになる運動」を考えると、たいてい面白くなくなります。
昔の自分が「やりたい」と思ったかどうか。それが一番いい判断基準です。

家庭でできること|わが家の「クリーン大作戦」

理屈だけだと分かりにくいので、私が実際にやっていた遊びを紹介します。

子どもたちが幼児だった頃の話です。

近所のゴミ拾いを、遊びに変えてしまいました。
名前は「クリーン大作戦」。私たちが勝手に付けた名前です。

ルールはこれだけ

クリーン大作戦のやり方

  • 持ち物はコンビニの袋だけ。それだけ持って家を出る
  • 落ちている枝を拾って、それをトングの代わりにする
  • 誰がたくさんゴミを集められるか競う
  • もっといい枝や便利なものが落ちていたら、装備を変えていく

そう、ドラクエと同じです。

最初は頼りない小枝からスタートします。
歩いているうちに、もっと長い枝、もっと挟みやすい形の枝が見つかる。
そのたびに「武器」が強くなっていきます。

結果はどうだったか

当時まだ幼児だった子どもたちが、夢中で1時間以上歩き続けました。

「歩きなさい」とは一度も言っていません。
「疲れた」とも言いませんでした。

同じ距離を「散歩に行くよ」と言って連れ出していたら、おそらく10分で「疲れた」が出ていたはずです。

違いは、体力ではありません。
その時間が、面白かったかどうかです。

親子で一緒に遊ぶ様子

やってしまいがちな3つの対応

よかれと思って、逆効果になっていることがあります。

1. すぐに休ませる

「疲れたなら休もうか」

優しい対応に見えますが、これを繰り返すと「疲れた」と言えば終われることを学習します。

本当に疲れている時は休ませてください。
ただ、その前に内容を変えてみる一手間を挟んでほしいのです。

2. 体力をつけようとする

「体力がないからだ」と考えて、走らせたり歩かせたりする。

気持ちが向いていない状態で量を増やすと、運動そのものが嫌いになります

これが一番こわい結果です。

3. 親が外から見ている

「ほら、行ってきなさい」と言って、自分はベンチに座っている。

子どもはよく見ています。
大人が楽しんでいないものを、子どもは楽しめません。

一緒にやる。それが一番効きます。

よくある質問

Q1. 本当に体力がない場合はどう見分けますか?
内容を変えても動かない時です。
面白い形にしても動かないなら、それは身体のサインなので休ませてください。

Q2. 運動が嫌いな子でも効果がありますか?
あります。
嫌いなのは「運動」であって、「遊び」ではないことがほとんどだからです。
運動という名前を外すと、動き出す子はたくさんいます。

Q3. 毎回工夫するのは大変ではないですか?
毎回は必要ありません。
名前を付ける、競う形にする、装備を変える。
この3つだけ覚えておけば、たいていの活動は遊びになります。

Q4. 何歳くらいまで使える方法ですか?
小学校中学年くらいまでは、そのまま使えます。
高学年以降は「競う」より「記録を伸ばす」形にすると乗ってきます。

Q5. 姿勢が悪いのは、体幹を鍛えれば直りますか?
体幹の力は必要ですが、それだけでは足りません。
気持ちが後ろ向きだと姿勢は崩れます。まず夢中になれる時間をつくってください。

まとめ|変えるのは体力ではなくその時間の面白さ

この記事のポイント

  • 子どもの「疲れた」は「飽きた」のことがよくある
  • 内容を変えて動き出すなら、身体は疲れていない
  • 姿勢の悪さは、気持ちの表れでもある
  • 体力をつけさせるより、環境を整えるほうが早い
  • 大人が一緒に楽しむと、子どもは勝手に動き出す

子どもが「疲れた」と言った時、体力を心配する前に、こう考えてみてください。

この時間は、本人にとって面白いだろうか。

面白ければ、子どもは1時間でも歩きます。
それは、わが家の近所のゴミ拾いが証明してくれました😊

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